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『特保』って何だろう? 口に入るものは全て薬か食品だって知ってましたか?

よく、目や耳にする事の多い「健康食品」や「トクホ」・「機能性食品」。でも、そもそも健康食品て何だろう?
トクホと機能性表示食品て、どう違うの?

皆さんは、そう思った事ありませんか?
そこで、その疑問を解決すべく、夜の街に繰り出しました。

まず、健康食品とは?

「健康食品」とは、単純に考えれば、健康維持や増進に効果効能をもたらす食品という事になるのでしょう。つまり、野菜や魚などは最たる健康食品です。でも、トクホマークを付けた大根やマグロなんて見たことないですよねぇ。

そこで、行きつけの焼き鳥屋で上機嫌になっていた知り合いのドクターを捕まえ、
“健康食品て何? トクホと機能性食品の違いって?”
と質問したところ、
“う~ん、俺もよく分からん!”
という答え。確かにそんなものなのかも知れません。医者の不養生とはよく言ったものです。

で、後日改めて、これまた居酒屋で飲んだくれている管理栄養士の友人を直撃。こちらもなんとかの不養生かと心配しましたが、流石、懇切丁寧に教えてくれました。

口に入るものは全て「薬品」or「食品」

私たちの口に入るものは基本的に、厚生労働省内にある「医薬食品局」で監督されているのだそうです。そのため、大きく分けて2つ、『医薬品』か『食品』かという事になります。はやい話、薬か薬でないかという事で、健康食品が薬でない事は容易に判断できます。

ちなみに、薬品は通称“医薬品医療機器等法”こと「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」によって定められるもので、医薬品・医薬部外品・医療機器・再生医療機器、それに化粧品などが該当します。余談ですが、私たちになじみ深い「薬事法」は今はなく、全てこの長ったらしい名前の法律で管理されているのだとか・・・。

一方、食品は「食品衛生法」という法律で分類され、医薬食品局内の「食品安全部」で監督されています。肉も魚も野菜も、豆腐も卵も牛乳も、チョコレートもコーヒーも、ついでにビールや日本酒もです。

ただ、あまりにも多種多様で、加工する事によって人体への影響が大きく変わるものが圧倒的多数。そうなると、物は言い様とばかりに、健康増進効果を過大広告する業者や過大評価する消費者が出かねません。そこで、これではいつか大変な事になると思った国は当時の文部省、今の文部科学省に依頼し、食品の持つ三次機能についての研究「食品機能の系統的解析と展開」を開始しました。

食品の機能とトクホの誕生

食品には、私たち人間の体を作る、食べる喜びを与える、日々の生活を円滑にするなど、様々な機能があります。中でも最も重要なのが血や骨や肉を作ったり、エネルギーになったりという生命維持のための働き。そこで、この機能を「食品の一次機能」としています。二次機能は味覚や香り、食間といった食事を楽しむための感覚機能です。

しかし、この2つとは別に、骨を丈夫にするとか、腸の働きを促すというような「体調調節機能」を兼ね備えた食品も沢山あります。実は、こうしたものが「食品の三次機能」で、最も曖昧なんですよねぇ!?

【参考】
食品の機能性 – 農林水産省(PDFファイルが開きます)

「トクホ」の誕生!

実際問題、ヨーグルトなら何でもかんでもが便秘改善効果を持っているのかと言えば、そうではありません。腸の働きを促すのは乳酸菌であって、一定量の乳酸菌が腸に入り混んでこそ、恩恵を被れる訳です。ところが、スタミナ不足の乳酸菌は胃酸の攻撃に太刀打ち出来ず、ノックアウト! 腸に侵入して環境を整備出来るのは胃酸に勝てる強固な乳酸菌だけなのです。

しかし、そんな有料な乳酸菌を含有しているヨーグルトは、そう多くはありません。にも拘わらず、全てのヨーグルトが便秘改善効果を持っていると主張されては、優秀なヨーグルトを作っている会社はたまったものではないでしょう。そして、それを鵜呑みにした消費者は、無駄なショッピングをしてしまいます。

という事で、1984年から約3年間にわたる研究の結果、確かに体調調節機能を持つ食品は多数あるものの、そうでない類似品も多いという事が明らかになりました。こうして機能性食品の概念が確立されたのです。そうして1991年、ついに新たな食品のジャンルが登場しました。それが『特定保健用食品』。そう、『トクホ』です。略して「特保」と表記される事もあります。

【参考】
現行の食品の機能性表示制度 及び規制改革の経緯 – 消費者庁(PDFファイルが開きます)

トクホこと『特定保健用食品』とは?

『特定保健用食品』は、健康の維持や増進に一役買う可能性が高い事が科学的根拠によって明確にされている食品です。そのため、その許可基準は食品衛生法ではなく、「健康増進法」に基づいて策定されています。そして、その審査に全て合格し、消費者庁の認可を受けて、ようやく表示出来るのが「トクホ」マーク。つまり、トクホマークの付いた食品は、国家が健康効果を認めた食品という事で、世界でもまれに見る誇り高き食品だと言えるでしょう。

気になるトクホ第1号は?

日本に特定保健用食品という食品ジャンルが設置されたのは1991年(平成3年)です。ただし、初めての特定保健用食品が誕生したのは、2年後の1993年になります。ちなみに、トクホ第1号はお米アレルギーの人の為のお米、資生堂の「ファインライス」と、森永乳業の子会社「クリニコ」が出す腎臓病と戦う人のための「低リンミルクL.P.K」でした。

しかし、トクホマークの付いた品はどれも恐ろしいほどの時間とお金を掛けて開発されたもので、施行から四半世紀以上たった2017年12月末時点でも、僅か1,079点しかありません。しかも、2017年10月末時点では1,086点でしたから、約2ヶ月で7点も減っているではありませんか!!ただ、これについては、許可が取り消されたものもありますが、メーカーの医師や都合により、商品が製造中止になったものも含まれます。実際、先のファインライスは、今や幻のお米です。

トクホにはどんな食品があるの?

こうして日本のトクホ製品は、毎年少しずつ増減を繰り返しながら2012年、20年掛けてようやく1,000点の大台に乗りました。ならば、今、日本にはどのようなトクホ製品が存在するのでしょうか?

例えば、“おなかの調子を整える”と謳っているものとしては、乳酸菌やオリゴ糖、そして食物繊維類を含む食品などがあります。乳酸菌飲料の先駆けのような「ヤクルト」や食物繊維豊富なシリアルとして知られるケロッグの「オールブラン」、塩水港精糖株式会社のだす「オリゴのおかげ」などはよく知られたところでしょう。

また、血圧の高めの方におすすめされるのが「ペプチド」という事で、「ラクトトリペプチド」配合のカルピス「アミールS」。体脂肪が気になる人におすすめされるのが、茶カテキンの脂肪消費効果に着目した花王の「ヘルシア緑茶」。その他、虫歯になりにくいと言われる甘味料「キシリトール」を使ったロッテのチューインガムなどがあります。

【参考】特定保健用食品(トクホ)許可制 – 消費者庁

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