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『栄養機能食品』ってなあに? 『トクホ』と、どこが、どう違うの?

トクホこと『特定保健用食品』は正真正銘の健康食品です。極端に言えば、トクホ以外のサプリメントなどを健康食品とは容易に呼べないのかも知れません。ただ、日本には「栄養機能食品」だの、「栄養補助食品」だの、「機能性表示食品」だのと、トクホ以外にも健康維持や増進効果を期待出来そうな食品が多数存在します。ではでは、これらはトクホと、どこが、どう違うのでしょうか?

『栄養機能食品』とは?

1991年のトクホの設置により、一件落着したかに見えた日本の健康食品論争。しかし、その直後にバブルがはじけ、日本列島は大きく変わります。若者たちは就職氷河期と呼ばれる冷酷な時代に置かれ、中高年もまた、リストラの嵐にさらされる事となりました。こうなると我が身が資本、体力なしには生き延びられません。

しかも、バブルの頃の贅沢三昧や不摂生な生活がたたり、成人病も増加。人々の健康意識が高まり、ベジタリアンやヘルシー志向などという言葉も定着しました。それに伴い、減塩やオーガニックを謳う食品が普及したのもこの頃なら、サプリメントが日常生活に入り込んで来たのもこの頃。様々な健康食品が出回り、怪しげなダイエットサプリなども珍しくなくなってしまったのです。

「栄養機能食品」の誕生!

今でも多種多様のサプリメントを愛用している人は少なくありませんが、実は私たち人間に本当に必要不可欠な栄養素は限られています。しかも、その中には、水を飲むだけで取り込めるものもあり、所謂栄養バランスを整えるという事を考えた時、普段の食生活から不足しがちになるものは、それほど多くはありません。また、たとえ必須栄養素が含有されていたとしても、その量や質に問題があれば役に立たない事になるでしょう。

ところが、すでにトクホが導入され、大々的に体調整備効果が謳えなくなった今、人々の健康志向を誘惑し、一般食品であるサプリメントなどを売るには、成分をアピールして興味関心を持ってもらうよりしかたがありません。という事で、ビタミン豊富だの、ミネラル豊富だのという事が盛んに訴えられるようになった訳です。

そこで、またまたどげんかせねばと国が乗り出しました。そして2001年、『栄養機能食品』という新たな食品分野が設置されました。これにより、日本の食品は、特定保健用食品 or 栄養機能食品 or 一般食品という形になった訳です。

『栄養機能食品』とトクホとの違いは?

栄養機能食品とは、体内での合成が難しいミネラル類、あるいは、水に溶けやすく、中々必要量を確保出来ない水溶性ビタミンなど、普段の食生活だけでは不足しがちになる特定の栄養素のみを補給するための食品です。トクホで言えば規格基準型に値し、特定の成分に限られますが、規定量含んでいれば、『栄養機能食品』と表示出来ます。たとえばビタミンCだと、1日あたりの摂取目安量に含まれる栄養成分量が、国が定めた下限値である35mgを満たしていて、且つ、上限値である1000mgを超えていなければ、厚生労働省や消費者庁の認可を受ける必要なく栄養機能食品として販売出来るのです。

また、疾病リスク低減表示特保ではNGとなる複数の有効成分のアピールも可能。その場合、成分ごとに栄養機能食品としての表示をしなければなりませんが、これはマルチビタミンやミネラルサプリにおいては宣伝効果大だと言えます。

なぜ、そんなに簡易なのかと言うと、トクホは健康増進法で管理されているのに対し、栄養機能食品は食品衛生法で管理されているから。その証拠に、容器包装に入れられた一般消費者向けの加工食品及び生鮮食品が対象とされています。そうなると、トクホ以上に、あくまでも薬効性を持たないものと見ていいでしょう。そこで、トクホとは異なり、厚生労働省の審査を受けていない事を明記する事が義務付けられています

しかし、その一方で、トクホと同じように、特定の疾病や症状が改善するものではない事やバランスの良い食生活を促す表記もしなければなりません。さらに、
栄養機能食品における栄養成分の名称とその栄養成分が持つ機能、1日当たりの摂取目安量に含まれる当該栄養成分の量が栄養素等表示基準値に占める割合
1日あたりの摂取目安量と摂取方法、摂取上の注意事項、調理又は保存方法
など、14項目の必須事項を8ポイント以上の文字で明記する必要があります。

『栄養機能食品』にはどんなものがあるの?

栄養機能食品は、その性質がら、やはりサプリメントと呼ばれているものが目立ちます。ビタミン剤やミネラル剤と呼ばれるものです。エーザイの「チョコラBB」シリーズやアサヒグループ食品の「ディアナチュラ」シリーズなどは、その代表格と言えるでしょう。しかし、実際には、伊藤園の「ビタミン野菜」や明治の「ハイレモン」、さらにはヤクルトの「タフマン」など、飲料やお菓子、そして、本格的な栄養ドリンクまで、様々なジャンルがあります。ならば、どのような栄養成分が栄養機能食品として認められているのでしょうか?

栄養機能食品の許可対象となる栄養素と規定量・効果効能

現在、栄養機能食品の許可対象となっているのは、脂肪酸1種類、ミネラル6種類、ビタミン13種類の合計20種類の栄養素です。それぞれの規定含有量と謳える効果は以下の通りです。

○「n-3系脂肪酸」・・・下限値0.6g・上限値2.0g
皮膚の健康維持を助ける栄養素

○「亜鉛」・・・下限値2.64mg・上限値15mg
味覚を正常に保つのに必要な栄養素
皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素
タンパク質・核酸の代謝に関与して、健康の維持に役立つ栄養素

○「カリウム」・・・下限値840mg・上限値2,800mg
正常な血圧を保つのに必要な栄養素

○「カルシウム」・・・下限値204mg・上限値600mg
骨や歯の形成に必要な栄養素

○「鉄」・・・下限値2.04mg・上限値10mg
赤血球を作るのに必要な栄養素

○「銅」・・・下限値0.27mg・上限値6.0mg
赤血球の形成を助ける栄養素
多くの体内酵素の正常な働きと骨の形成を助ける栄養素

○「マグネシウム」・・・下限値96mg・上限値300mg
骨や歯の形成に必要な栄養素
多くの体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、血液循環を正常に保つのに必要な栄養素

○「ビタミンA」・・・下限値231μg・上限値600μg
夜間の視力の維持を助ける栄養素
皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素

○「ビタミンB1」・・・下限値0.36mg・上限値25mg
炭水化物からのエネルギー産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素

○「ビタミンB2」・・・下限値0.42mg・上限値12mg
皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素

○「ビタミンB3(ナイアシン)」・・・下限値3.9mg・上限値60mg
皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素

○「ビタミンB5(パントテン酸)」・・・下限値1.44mg・上限値30mg
皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素

○「ビタミンB6」・・・下限値0.39mg・上限値10mg
タンパク質からのエネルギーの産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素

○「ビタミンB7(ビオチン)」・・・下限値15μg・上限値500μg
皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素

○「ビタミンB9(葉酸)」・・・下限値72μg・上限値200μg
赤血球の形成を助ける栄養素
胎児の正常な発育に寄与する栄養素

○「ビタミンB12」・・・下限値0.72μg・上限値60μg
赤血球の形成を助ける栄養素

○「ビタミンC」・・・下限値30mg ・上限値1,000mg
皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素

○「ビタミンD」・・・下限値1.65μg・上限値5.0μg
腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素

○「ビタミンE」・・・下限値1.89mg・上限値150mg
抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素

○「ビタミンK」・・・下限値45μg・上限値150μg
正常な血液凝固能を維持する栄養素

【参考】栄養機能食品とは – 消費者庁(PDFファイルが開きます)

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