最近、日本人の間で便秘になる人が増えているといわれています。
もともと日本人の腸は欧米人に比べて長く、穀物を消化・吸収するのに適した形をしているのですが、食生活の欧米化によって肉食が増えたことから腸管内でさまざまな有害物質がつくられ、結果的にそれが長く腸内に留まることになり、体内に吸収されてしまうのです。
これを防ぐには、2種類の食物繊維が大いに役立つと考えられています。
あらためて、食物繊維とは?
食物繊維とは、人間が持つ消化酵素では消化されない成分のことをいいます。特筆すべき栄養はほとんどないため、これまでは食べ物のカスとしか考えられていませんでしたが、この食物繊維に従来の栄養学の知識だけでは測れない素晴らしい健康効果があることが明らかになり、一気に注目されるようになりました。腸の掃除や有害物質の排泄といった働きにより、さまざまな生活習慣病を防ぐ効果があることがわかったのです。
食物繊維の種類と働き
食物繊維には、水に溶けない不溶性繊維と水に溶ける水溶性難消化性多糖類の2種類があります。
不溶性繊維
不溶性繊維はゴボウやサツマイモなどに多い繊維質で、ヘミセルロースやセルロースがこれにあたります。
この不溶性繊維が腸の中に入ると腸の内容物のかさを増して腸壁を刺激し、腸のぜん動運動を高めてくれるといわれています。
この働きにより、便通がよくなり腸の中がきれいになるというわけです。
水溶性難消化性多糖類
水溶性難消化性多糖類には、水溶性のペクチンやフコイダン、マンナンなどがあります。多くはヌルヌルとしたゲル状になっており、腸管内の有害物質やコレステロールをゲルで包んで外に排出するという作用があるといわれています。
また、腸の内容物の移動をゆるやかにする働きもあるため、ブドウ糖などの吸収を遅らせて食後の急激な血糖値の上昇を抑える作用が期待できます。
その他、血圧を下げる作用があることもわかっています。
明日葉から食物繊維を摂るメリット
このように、不溶性繊維にも水溶性難消化性多糖類にもそれぞれ有用な効果が期待できます。
これらの食物繊維の働きにより腸の状態がよくなると、腸管免疫も上がり、ひいては全身の健康に役立つと考えられています。
明日葉には不溶性繊維も水溶性難消化性多糖類も豊富に含まれているため、一度に両方の食物繊維を効率よく摂取できるというメリットがあります。
食物繊維は摂りすぎにも要注意
最近ではこんにゃく成分をお菓子風にアレンジしたダイエット食品がたくさん販売されているので、手軽に食物繊維を摂ることができるようになっています。
しかし、腸内の掃除をしてくれる成分とはいえ、有効成分も多少はその中に含まれているわけですから、むやみに摂りすぎるのも考えものです。あまり神経質にならず、ほどほどに摂るようにしましょう。
明日葉には、腸の内容物のかさを増して腸壁を刺激し、腸のぜん動運動を高めてくれるといわれる不溶性繊維と、腸管内の有害物質やコレステロールをゲルで包んで外に排出する作用と、糖の吸収を遅らせて食後の急激な血糖値の上昇を抑える作用が期待できる水溶性難消化性多糖類の2種類の食物繊維を豊富に含んでいるため、一度に両方を効率よく摂取できるというメリットがあります。
食物繊維はあらゆる生活習慣病の予防に役立つといわれていますので、適度に摂り続けていきたいですね。