明日葉には二十数種類の有効成分が含まれています。単体でもそれぞれに効用はありますが、それらの成分が有効に補完しあうことによって、さらに相乗効果が高まるといわれています。
ここでは、ビタミン類の相乗効果について説明します。
明日葉に含まれるビタミン類と期待できる効果・効能
ビタミンB1
ビタミンB1には、成長を促進したり精神を安定させたりする効果があるとされるほか、乗り物酔いの緩和や鎮痛作用も期待できます。
ビタミンB12やパントテン酸などとの相乗効果が期待できます。
ビタミンB2
ビタミンB2には、食欲を増進させたり毛髪や爪などを成長させたりする作用のほか、眼精疲労の緩和や視力回復といった効果もあるといわれています。
ビタミンB6
ビタミンB6には、核酸の合成を促進させたり老化や肌荒れを防いだりする働きのほか、消化促進作用や抗毒作用などもあるとされています。
また、血液中の赤血球細胞を作る際に重要な役割を果たすともいわれています。
ビタミンB12
ビタミンB12には、造血作用や脳の活性化などの効果が期待できます。
ビオチン(ビタミンB7・ビタミンH)
ビオチンはビタミンCの合成に必要な栄養素で、白髪や薄毛の予防が期待できます。
ビオチンが不足すると湿疹が出やすくなるといわれています。
パントテン酸(ビタミンB5)
パントテン酸は炭水化物や脂肪の代謝に必要な補酵素の成分で、免疫力の増強のほか、抗体の副作用を抑える働きもあるとされています。
パントテン酸が不足すると、皮膚炎や神経系の症状が発生するといわれています。
コリン
コリンには脂肪乳化効果があるため、コレステロールの蓄積を予防する働きがあるといわれています。
また、脳神経の活性化や肝臓の解毒作用も期待できます。
コリンが不足すると生活習慣病にかかりやすくなると考えられています。
葉酸
葉酸は造血作用を持つため貧血に効くといわれています。
他の成分と補完しあい、老化や白髪の予防に役立つと考えられています。
ビタミンC
ビタミンCには、傷ややけどの修復作用やウイルスやバクテリアの感染防止作用のほか、血液の凝固を防ぐ作用や美肌効果も期待できます。
ただし、体内で貯蔵できない栄養素なので常に補う必要があります。
また、空気中で酸化しやすく、熱によっても壊れやすいといった欠点もあります。
水に溶けやすく、洗ったり切ったりしたものを水につけておくと溶けだしてしまうため、調理中の扱いには気をつけましょう。
特に注目すべきビタミンB12の効果とは?
ビタミンというとビタミンCやビタミンEに注目が集まることが多く、ビタミンB群に関してはあまり重要でない栄養素ととらえがちですが、体への働きという点ではビタミンB群のほうが効果ははるかに多彩で、不足しないように気をつけるべき成分です。
ビタミンB群に属するビタミンB12は「赤いビタミン」とも呼ばれ、主に動物の体内で生成される栄養素です。主な働きは造血作用といわれています。貧血気味のときにレバーを食べるとよいといわれるのは、豚のレバーにこのビタミンB12が含まれているためです。
造血にはビタミンB12のほかにも葉緑素や鉄分なども必要といわれていますが、これらの成分も明日葉には豊富に含まれています。
その他に期待できる効果として、脳の活性化や成長ホルモンの誘発、抗がん性を高める作用などがあることもわかってきています。
明日葉が薬草として優れているといわれるのは、このように各種ビタミンがバランスよく含まれていて、なおかつよい相乗効果が期待できるからなのかもしれません。
ビタミンが持つ効果がより効率的に得られるという意味でも、明日葉はありがたい健康食材といえますね。