八丈島産と大島産、同じ明日葉でも違いはある?

明日葉といっても実はさまざまなタイプが存在します。よく知られているものでは青茎系の八丈島種、赤茎系の大島種の2種類があり、その他にも神津島、御蔵島、伊豆半島、房総半島、三浦半島などで自生しています。
今回は八丈島産と大島産の明日葉を比較してみましょう。

八丈島産

八丈島は明日葉の原産地で、別名であるハチジョウグサも島の名前が由来となっています。
八丈島の明日葉は他地域産のものに比べて大型であるのが特徴です。草丈は1メートルほどにまで育ち、葉は大きく、茎も太くなります。青茎系でセリ科独特の風味があり、好みが分かれそうです。

また、八丈島内でも地域によっては生育が違うといわれています。八丈富士北側の一部では他の地域より大きく育ち、アクが少なく苦味も少ないため、初めての方やセリ科植物が苦手な方でも食べやすいようです。

大島産

全島にわたり溶岩流出の跡地がある大島ですが、溶岩台地でも明日葉は元気に自生しています。草丈はやや小型で、30cmくらいに育つ赤茎系です。
大島には古くからハンノキが多く、薪炭材として利用されてきましたが、ハンノキの周辺は肥料を与えなくても作物の収穫がよいことが知られており、その理由を調査したところ、次のことが判明したといいます。

落葉樹のハンノキは、夏は葉が繁茂して下の作物を直射日光から守り、秋には落葉して腐葉土となり、有機肥料の役目を果たします。また、ハンノキはマメ科植物のため根粒菌が多く付着しており、これも周辺植物の生育に影響を与えていると考えられています。

このような理由から、大島や八丈島の明日葉生産者は明日葉畑にハンノキを植えて木陰を作って生産しているといいます。

栄養面での違いはある?

八丈島産の青茎系の明日葉と大島産の赤茎系の明日葉とでは、含まれている成分や含有量に違いはあるのでしょうか?

カルコン

カルコンについてはどちらにもほぼ同じものが含まれており、代表的なキサントアンゲロールも4-ヒドロキシデリシンも含まれていますが、含有量はやや異なり、八丈島産にはキサントアンゲロールが大島産の3倍近くも含まれているといわれています。

ただし、カルコンの含有量は時期によって異なるため、どちらのほうが多く含まれていると言い切れるものではありません。

クマリン

八丈島産にも大島産にもクマリンは含まれていますが、成分組織に違いがあります。

どちらに含まれているのもアンギュラー型のクマリンですが、八丈島産にはジヒドロピラノクマリン類(セリニジン、ラゼルピチン、イソラゼルピチンなど)が含まれているのに対し、大島産にはジヒドロフラノクマリン類(アルカアンゲリシン、コロンビアナジンなど)が含まれています。

どちらの作用を目的とするか

これらのことから、八丈島産にも大島産にもカルコンの作用は共通しているものの、クマリンの作用は異なっていることがわかります。

例えば、八丈島産には認知症に関係するNGF(神経成長因子)を活性化するとされる成分が含まれていますが、大島産のほうにはありません。これは、八丈島産の明日葉に含まれるジヒドロピラノクマリン類の作用によるものです。

八丈島産の明日葉と大島産の明日葉では、含まれているカルコンの成分はほぼ同じなので、カルコンの作用を目的とする場合はどちらの明日葉を選んでも変わらないと考えられます。

一方、クマリンに関しては成分組織に違いがあるため、クマリンの作用を期待する場合は、八丈島産のジヒドロピラノクマリン類と大島産のジヒドロフラノクマリン類のどちらが必要かを考慮して選ぶほうがよさそうです。

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