椎の実には、ビタミンCやカリウム、食物繊維などが含まれています。
椎の実の効能
椎(しい)はブナ科クリ亜科シイ属の植物で、クリ属とは近縁になります。日本にはツブラジイとスダジイの2種類が自生していますが、通常しいと呼ばれるのはスダジイのほうです。
一般的にドングリというとブナ科の実であるクヌギ・カシ・コナラ・ミズナラ・カシワ・カシ類などをいい、食用になりますがアク抜きをする必要があります。一方、椎の実もブナ科に含まれるのでドングリと呼ばれることもありますが、通常は区別して呼ばれます。こちらはアクが少ないため、そのまま粗くすりつぶし、パンやクッキーに混ぜ込んで焼くなどして食べられます。
含有する栄養成分のなかで特出しているのはビタミンCで、コラーゲンの生成に関与しています。ビタミンCが不足してコラーゲンの生成がうまくいかなくなると、細胞の分裂が弱まって壊血病になります。
また、強い抗酸化作用によって過酸化脂質の生成を抑制し、動脈硬化・脳卒中・心筋梗塞などを予防するほか、発がん物質であるニトロソアミンの形成を抑える働きもあるため、抗がん作用が期待できます。
ビタミンCを効率よく摂取するには、ビタミンCの消費量が高まって不足する原因となる喫煙や寒冷ストレスを避けることが大切です。
椎の実は、乾燥させてから高温多湿の場所を避けて常温または冷凍で保存すれば、2ヶ月以上もちます。
椎の実の人気&簡単レシピ
椎の実の食べ方
フライパンで炒るよりずっと楽ちん!でんぷん質が多い椎の実は、病気をした後のエネルギー源としても最適。脂質、たんぱく質、炭水化物の他にあらゆるビタミンやミネラル類も含み、優れた健康おやつとしてもおすすめです。
椎の実いりトマトとアボガドの雑炊
リコピン豊富なトマトと「森のバター」を呼ばれるアボカドのスープに、ビタミンCたっぷりな椎の実の香りが豊か。ダイエットしながら不足しがちな栄養素をおいしく補給できます。ズッキーニ、トマト、アボカドは形を崩さないため、後半に入れるのがポイント。砂肝の食感が満腹中枢を刺激!
椎の実でお餅
きな粉の代わりに椎の実で♪椎の実の香りと自然の甘さを楽しめます。フライパンで入りすぎると焦げてしまうのでご注意を。ビタミン類、ミネラル類、食物繊維など栄養満点などんぐり餅は、健康維持にも貢献してくれますよ。
椎の実の栄養成分表
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)に準拠しています。表の見方や注意事項は、日本食品標準成分表2015年版(七訂)について:文部科学省のページを参照してください。
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- 椎の実(生)の成分表 可食部100g当たり
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[ 成分表 ] 単位: /100g エネルギー 252kcal 水分 37.3g たんぱく質 3.2g アミノ酸組成によるたんぱく質 (2.6)g 脂質 0.8g トリアシルグリセロール当量 (0.8)g 飽和脂肪酸 (0.10)g 一価不飽和脂肪酸 (0.51)g 多価不飽和脂肪酸 (0.15)g コレステロール (0)mg 炭水化物 57.6g 利用可能炭水化物(単糖当量) – 水溶性食物繊維 0.7g 不溶性食物繊維 2.6g < 食物繊維総量 > 3.3g 灰分 1.1g ナトリウム 1mg カリウム 390mg カルシウム 62mg マグネシウム 82mg リン 76mg 鉄 0.9mg 亜鉛 0.1mg 銅 0.36mg マンガン 2.72mg ヨウ素 – セレン – クロム – モリブデン – ビタミンA(レチノール) (0)μg ビタミンA(α-カロテン) – ビタミンA(β-カロテン) – ビタミンA(β-クリプトキサンチン) – ビタミンA(β-カロテン当量) 7μg ビタミンA(レチノール活性当量) 1μg ビタミンB1 0.28mg ビタミンB2 0.09mg ナイアシン(ビタミンB3) 1.3mg ビタミンB6 0.19mg ビタミンB12 (0)μg 葉酸(ビタミンB9) 8μg パントテン酸(ビタミンB5) 0.59mg ビオチン(ビタミンB7) – ビタミンC 110mg ビタミンD (0)μg ビタミンE(α-トコフェロール) 0.1mg ビタミンE(β-トコフェロール) 0mg ビタミンE(γ-トコフェロール) 8.7mg ビタミンE(δ-トコフェロール) 0.1mg ビタミンK 16μg 食塩相当量 0g アルコール – 硝酸イオン – テオブロミン – カフェイン – タンニン – ポリフェノール – 酢酸 – 調理油 – 有機酸 – 重量変化率 – 廃棄率 35% () は推定値、 Tr は微量、 - は未測定
<備考>
別名: こじい
廃棄部位: 殻及び渋皮 - 椎の実(生)のアミノ酸成分表(1) 可食部100g当たり
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アミノ酸成分表(1) 単位: /100g 水分 37.3g たんぱく質 3.2g アミノ酸組成によるたんぱく質 (2.6)g イソロイシン (150)mg ロイシン (250)mg リシン(リジン) (200)mg 含硫アミノ酸:メチオニン (54)mg 含硫アミノ酸:シスチン (57)mg 含硫アミノ酸 <合計> (110)mg 芳香族アミノ酸:フェニルアラニン (140)mg 芳香族アミノ酸:チロシン (97)mg 芳香族アミノ酸 <合計> (240)mg トレオニン(スレオニン) (120)mg トリプトファン (39)mg バリン (180)mg ヒスチジン (88)mg アルギニン (250)mg アラニン (180)mg アスパラギン酸 (330)mg グルタミン酸 (510)mg グリシン (150)mg プロリン (130)mg セリン (140)mg ヒドロキシプロリン – アミノ酸組成計 (3100)mg アンモニア – 剰余アンモニア – () は推定値、 Tr は微量、 - は未測定
<備考>
別名: こじい
廃棄部位: 殻及び渋皮
米国成分表から推計 - 椎の実(生)の脂肪酸成分表(1) 可食部100g当たり
-
脂肪酸成分表(1) 単位: /100g 水分 37.3g 脂質 0.8g トリアシルグリセロール当量 (0.8)g 脂肪酸総量 (0.76)g 飽和脂肪酸 (0.10)g 一価不飽和脂肪酸 (0.51)g 多価不飽和脂肪酸 (0.15)g n-3系多価不飽和脂肪酸 (0)g n-6系多価不飽和脂肪酸 (0.15)g (4:0) 酪酸 – (6:0) ヘキサン酸 – (7:0) ヘプタン酸 – (8:0) オクタン酸 – (10:0) デカン酸 – (12:0) ラウリン酸 – (13:0) トリデカン酸 – (14:0) ミリスチン酸 – (15:0) ペンタデカン酸 – (15:0) ant ペンタデカン酸 – (16:0) パルミチン酸 (96)mg (16:0) iso パルミチン酸 – (17:0) ヘプタデカン酸 – (17:0) ant ヘプタデカン酸 – (18:0) ステアリン酸 (8)mg (20:0) アラキジン酸 – (22:0) ベヘン酸 – (24:0) リグノセリン酸 – (10:1) デセン酸 – (14:1) ミリストレイン酸 – (15:1) ペンタデセン酸 – (16:1) パルミトレイン酸 – (17:1) ヘプタデセン酸 – (18:1) <計> (510)mg (18:1) n-9 オレイン酸 – (18:1) n-7 シス-バクセン酸 – (20:1) イコセン酸 – (22:1) ドコセン酸 – (24:1) テトラコセン酸 – (16:2) ヘキサデカジエン酸 – (16:3) ヘキサデカトリエン酸 – (16:4) ヘキサデカテトラエン酸 – (17:2) ヘプタデカジエン酸 – (18:2) オクタデカジエン酸 – (18:2) n-6 リノール酸 (150)mg (18:3) オクタデカトリエン酸 – (18:3) n-3 α‐リノレン酸 – (18:3) n-6 γ‐リノレン酸 – (18:4) n-3 オクタデカテトラエン酸 – (20:2) n-6 イコサジエン酸 – (20:3) n-6 イコサトリエン酸 – (20:4) n-3 イコサテトラエン酸 – (20:4) n-6 アラキドン酸 – (20:5) n-3 イコサペンタエン酸 – (21:5) n-3 ヘンイコサペンタエン酸 – (22:2) ドコサジエン酸 – (22:4) n-6 ドコサテトラエン酸 – (22:5) n-3 ドコサペンタエン酸 – (22:5) n-6 ドコサペンタエン酸 – (22:6) n-3 ドコサヘキサエン酸 – 未同定脂肪酸 – () は推定値、 Tr は微量、 - は未測定
<注意>
脂肪酸成分名称の左の ( : ) は数値表現の略号
<備考>
別名: こじい
廃棄部位: 殻及び渋皮
米国成分表から推計