牛の直腸（テッポウ）は、噛めば噛むほど味が出てくるとされ、その味わいの深さから根強いファンの多い部位でもあります。1頭から取れる量が少ないため、内臓のなかではやや割高です。

牛の大腸といえば、ホルモンの「モツ」。ビタミンB12やビタミンKが多く含まれています。焼くと脂が適度に落ち、その煙でいぶされることによって味わい深いコクと香りが生まれることから、牛ホルモンのなかでも人気メニューのひとつとなっています。

牛の小腸には、ビタミンB12やマンガンが多く含まれています。牛レバー並みにコレステロールが多く含まれているため、摂りすぎには注意が必要です。

牛の胃には、ミノ・ハチノス・センマイ・ギアラの4つの部位が含まれます。鉄や亜鉛、ビタミンKが多く含まれています。

牛マメには、ビタミンB群や鉄が多く含まれています。日本では主に焼肉店で消費されている部位で、ソラマメに形が似ているためマメと呼ばれています。

牛レバーには、ビタミンAやビタミンB群、鉄が多く含まれています。牛レバーの独特な生臭さが苦手という場合は、流水でよく洗い、血のかたまりや脂などを取り除いた後、冷水や牛乳、酒などに浸けて血抜きすればさほど気になりません。

牛ハツは筋肉組織のみからなる部位で、きめが細かく濃い赤色をしています。味わいは淡白で臭みが少なく、歯ごたえのある食感が特徴で、ホルモンが苦手という人にも比較的なじみやすい部位です。ビタミンB群やパントテン酸、鉄が多く含まれています。

牛タンには、パントテン酸やビタミンB群、鉄が多く含まれています。肉厚で噛みごたえのある牛タンは、食物繊維が豊富な麦とろと一緒に食べることでさらに満腹感を得やすくなり、ひいては食べすぎの防止にもつながります。

牛挽肉には、ビタミンB12やビタミンE、鉄が多く含まれています。挽肉は塊肉に比べ、挽いてあるぶん消化・吸収がよくなるため、脂質の割合が多いものについては摂りすぎに注意が必要です。

仔牛肉は高タンパク・低脂肪で、ビタミンB12や亜鉛、鉄が多く含まれています。欧米では普通の牛肉よりも高級な食材とされており、シュニッツェルなどのカツレツやソテー、ピカタなどさまざまな料理に使われています。

牛肉のヒレ赤肉は高タンパク・低脂肪の部位で、ビタミンB6や亜鉛、鉄が多く含まれています。脂質がほとんどない赤身で肉質はきめが細かく、全部位のなかで最も柔らかい部分で、あっさりした味わいが特徴です。

牛肉のランプは高タンパクで脂質も多く、ビタミンB6や亜鉛、鉄が多く含まれています。レモンや大根おろしなどを添えれば鉄の吸収率が高まります。