豚の小腸（ヒモ）は、豚の内臓にしては脂質が少なめで比較的低カロリーですが、コレステロールは豚レバー並みに多くなっています。鉄や亜鉛、ビタミンB12が豊富に含まれています。

豚の胃には、高タンパク・低脂肪で、貧血の予防・改善に有効とされる鉄や美肌づくりに欠かせないといわれるコラーゲンが豊富に含まれていますが、コレステロールも豚レバーと同等に多いため、摂りすぎには注意が必要です。

豚の腎臓（マメ）は、タンパク質が比較的多く含まれているのに対し、脂質は多くありません。ビタミンB1・B2やパントテン酸、鉄、銅も含まれています。栄養価は非常に高いものの、コレステロールも豚レバーの5割増し近く含まれているため、摂りすぎには注意が必要です。

豚レバーには、ビタミンAやビタミンD、鉄が多く含まれています。豚レバーはほかのレバーと同じく血生臭さなどがあり、クセが強いため、血抜きなどの下処理が欠かせません。

豚ハツは鶏もも肉と同程度のタンパク質を含んでいるのに対し、脂質の含有量は鶏ハツの半分以下で低カロリーです。ビタミンB1・B2やパントテン酸、鉄が多く含まれています。

豚タンには、パントテン酸や亜鉛が多く含まれています。豚タンは赤身の部分の色がよく、ツヤがあって変色していないものを品種や産地で選びましょう。

とんかつはロースとヒレでは、ヒレ肉のほうが熱量が低く、カロリーオフにつながります。添えられる生キャベツの千切りには、消化吸収を助け脂肪吸収を抑えるビタミンUが含まれています。

豚挽肉は、牛挽肉と同様に高タンパクですが脂質も多く、鶏挽肉の2倍近く含まれています。また、疲労回復に役立つとされるビタミンB1や、皮膚・粘膜の健康を維持するといわれるビタミンB6も豊富に含まれています。

豚ヒレの赤肉には、ビタミンB1やビタミンB6、カリウムが多く含まれています。低カロリーで高栄養を摂りたいという方におすすめの部位ですが、ほとんどが筋原線維タンパクであるため、煮豚などの煮込み料理には不向きで、柔らかい肉質を活かし、ヒレカツやピカタが適しています。

豚肉の外もも肉は、高タンパクで脂質も多く、ビタミンB1やビタミンB6、カリウムが多く含まれています。外もも肉を柔らかくするには、塩麹で漬け込んだり、圧力鍋を使って煮込んだりする方法があります。

豚もも肉には、ビタミンB1やビタミンB6、カリウムが多く含まれています。高タンパクで比較的低脂肪です。蒸し料理にすると、脂質が大きく減少するのに対し、豊富なビタミンB1は多く残しておけるというメリットがあります。

豚バラ肉には、ビタミンB1やコラーゲンが多く含まれています。豚バラ肉は豚肉のなかでも脂質が多く、ヒレ肉などと比べるとその量は数十倍にもなるため、摂りすぎには注意が必要です。