エルダーベリーはエルダー(セイヨウニワトコ)の果実で、晩夏~秋頃に実ります。
日本でポピュラーなニワトコの果実は熟すと赤くなるのに対し、エルダーベリーは黒みの強い紫色になるのが特徴です。
そのまま食べることもできますが、酸味が強いため、現在では主にジュースやコーディアル、ワインなどの飲料もしくはジャムやゼリーなどに加工されて用いられるほか、色素を抽出して天然着色料としても利用されています。
エルダーベリーティーに期待できる効果・効能
風邪・インフルエンザの予防
エルダーベリーティーに豊富に含まれるビタミンCには、風邪の予防や回復をサポートする働きが期待できます。また、粘膜強化に役立つビタミンAも含まれているため相乗効果が期待できるほか、抗酸化作用も免疫低下予防につながります。
滋養強壮・疲労回復
ビタミンCは、体の組織や細胞を結びつける役割を担っているコラーゲンの合成に必要とされるビタミンといわれています。そのため、このコラーゲンの合成をサポートする働きが体を丈夫に保つことにつながると考えられています。
また、ビタミンCの適切な補充は疲労感軽減や疲労回復促進にも役立つと考えられています。さらに、エルダーベリーティーにはクエン酸も含まれているため、糖代謝を促すことにより疲労物質の蓄積を抑制する働きも期待できます。そのほか、ポリフェノールやビタミンCなどの抗酸化成分が活性酸素を分解・除去することも肉体的・精神的な疲労軽減につながると考えられています。
ストレス耐性アップ
人間の体はストレスを受けるとビタミンC濃度が急激に低下することが認められています。そのため、ビタミンC補給が追いつかなくなると、副腎皮質ホルモンの分泌が滞り、ストレス耐性の低下や副腎疲労を起こす原因となる可能性があります。
また、ビタミンCは神経伝達物質の合成にも関わるため、体内のビタミンCを適切に補充することでストレスに対する抵抗力の向上やメンタル面の強壮につながると考えられています。
眼精疲労対策
エルダーベリーティーには、目の疲れを軽減することで眼精疲労の予防・改善に役立つとされるアントシアニンが豊富に含まれているほか、視機能の維持をサポートする働きがあるとされるロドプシンの構成物質のひとつであるビタミンAも多く含まれています。
老化防止・美肌効果
エルダーベリーティーはビタミンCのほかポリフェノール類も多く含んでいるため、高い抗酸化作用によって活性酸素を抑制・除去する働きがあると考えられています。このことから、アンチエイジングや健康維持のサポートといった効果が期待できます。
また、酸化が原因で起こる肌のシワやたるみなどの老化現象の予防にも有効とされているほか、皮膚・粘膜を保護する働きがあるとされるビタミンAも含まれているため、老化防止から肌荒れ予防まで、美肌づくりを幅広くサポートしてくれると考えられます。
高血圧・動脈硬化予防
ビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化物質の補給は、血流が悪化して起こる高血圧や動脈硬化、血栓、心筋梗塞などの予防につながると考えられています。また、ビタミンCとポリフェノールの相乗効果により、コラーゲン生成を高めて丈夫な血管を保持する働きも期待できます。
エルダーベリーティーは、通常量を摂取する限り特に問題はないとされていますが、妊娠中・授乳中の方や持病がある方は控えましょう。
また、長期間摂取した場合の安全性に関するデータの不足により、適度に飲まない期間を設けたほうが無難とされています。万が一、体調に異変を感じた際は直ちに摂取を中止しましょう。