ウバ、ディンブラと並ぶセイロンティーとして知られるヌワラエリアは、強く華やかな香りが特徴であるため、「セイロン紅茶のシャンパン」と呼ばれています。ヌワラエリアとはスリランカの代表的な避暑地の名で、標高1800~2000mの山岳地帯で茶葉が栽培されており、ウバやディンブラと同じくハイグロウンティーにあたります。
ヌワラエリアのクオリティーシーズン
ヌワラエリアの収穫は一年中行われますが、クオリティーシーズンは1~3月で、特に2~3月はより高品質なものが取れやすいといわれています。クオリティーシーズンのものは最も香りがよいとされ、爽やかな花のような香りと独特の渋味があります。高品質な紅茶葉から廉価なティーバッグ用の茶葉まで幅広く生産されており、セイロン紅茶ベースのティーバッグによく使われています。
ヌワラエリアの特徴
ヌワラエリアは発酵度が低いため、紅茶の中では日本茶や中国茶に近い風味と渋味が特徴となっています。他の紅茶の水色よりも淡いオレンジ色で、緑茶を思わせる青々とした若葉の香りからなるデリケートな味わいです。茶葉は繊細で爽やかな水仙やスズランを思わせる香りがします。
ヌワラエリアに期待できる効果・効能
ヌワラエリアは高地で栽培されるためタンニンを多く含んでいます。タンニンには、美白効果、生活習慣病の予防・改善、収れん作用、下痢の改善といった効果が期待できます。
ヌワラエリアのおいしい淹れ方
ヌワラエリアはタンニンを多く含むためやや渋味が出やすく、また茶園によっても風味が異なる場合があるため、短時間で抽出するか、少ない茶葉で長く蒸らすことでうま味を増すなどの工夫が必要です。
ヌワラエリアは食事中や食後のお茶としてのほか、和菓子にも合います。風味に多様性がある分淹れ方が難しいといえますが、風味や香りを楽しむならストレートで飲むのが最適です。一方、ミルクによって茶葉が持つおいしさが引き立つため、ミルクティーでもおいしく飲むことができます。