黄金桂茶は中国茶の一種で、烏龍茶などと同じ青茶に分類されます。青茶は半発酵茶ともされますが、発酵度は茶の種類ごとに異なり、黄金桂茶は比較的発酵度を低くして製造されるため、水色は薄く黄金色をしています。また、かすかに桂花(キンモクセイ)の香りがするため、黄金桂茶と呼ばれます。
日常の中でできるデトックス
中国では、青茶は特に疲労回復によいとされ愛飲されていますが、黄金桂茶は青茶の中でも発酵度が低く、カフェインが多く含まれているのが特徴です。カフェインには、尿を自然に排出し体内に溜まった疲労物質の乳酸を体の外に追い出す働きがあるとされています。つまり、黄金桂茶には日常の中でできるゆるやかで自然なデトックス効果が期待できるといえます。
黄金桂茶のおいしい飲み方のポイント
- お湯は必ず沸騰直後のもの(100℃)を使います。
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茶器はあらかじめお湯で温めておきます。
茶器が冷たいとお湯を注いだ瞬間に温度が下がって茶葉が十分に開かず、本来の味が出ません。
- 茶葉5g(大さじ約1杯)に対し、お湯100mlを目安に注ぎます。
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茶葉を開きやすくするために初回の茶湯は数秒間で捨てます(洗茶)。
必須ではありませんが、これにより茶葉本来の味を最大限に引き出すことができます。
- あらためてお湯を注ぎ、約30秒蒸らしてから飲みます。
産地福建省では不人気?
黄金桂茶はすっきりとしながらもふくよかな味わいで、わずかな甘味もあり飲みやすいお茶ですが、産地である福建省では鉄観音茶と比べてあまり人気がなく、良い品を扱う店も少ないといわれています。福建省では、茶館で一日中気の合う友人と時間を過ごすなど、長時間お茶を飲む習慣があります。そのため、味も香りも華々しい黄金桂茶ではスタートダッシュが早すぎて、胃を荒らしたり、カフェインの作用によって眠れなくなったりするなどの症状が表れやすく、現地のお茶好きの人々の飲み方にはあまり適していないというのが理由のようです。
とはいえ、黄金桂茶は日本では「金の烏龍茶」という商品名でペットボトル飲料になったことでよく知られるようになったお茶ですから、日本人の口には比較的合う烏龍茶であると思われます。中国茶通の方だけでなく、初心者の方にもおすすめです。