栄養素

赤血球の形成に働く銅

銅は自然界にごく普通に存在する金属で、古来から現代にいたるまで様々なことに利用されています。人体にも骨格や筋肉、血液などに存在し全身で約80〜100㎎程度になります。
体内の抗酸化酵素SOD、ヘモグロビン合成酵素セルロプラスミン、コラーゲン関連酵素リジルオキシダーゼ、メラニン合成酵素チロシナーゼの構成成分として体内の様々な重要な役割を果たしています。

銅が体内で果たす役割

食事で摂取された銅は主に小腸と十二指腸で吸収され肝臓に運ばれます。肝臓から必要に応じて体全体に血流を通して供給されます。銅は必要量以上摂取された場合には吸収せず胆汁を介して排出されてしまいます。特定のタンパク質と結合して酵素を構成し様々な役割をはたしています。たんぱく質と結合しなかった銅イオンには毒性があるので速やかに排出されます。

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ヘモグロビン合成酵素セルロプラスミン

銅は体内でたんぱく質と結合してセルロプラスミンという酵素になって血中に存在します。セルロプラスミンは、鉄をヘモグロビンに合成するときに働く酵素です。銅がなければ鉄が十分に存在してもセルロプラスミンが生成できないのでヘモグロビンの精製もできません。

抗酸化酵素SOD

銅は体内で抗酸化酵素であるSODを構成します。SODは活性酸素を除去するため老化防止、動脈硬化の予防、抗がんなどに働きます。人類が長寿なのは他の生物に比べてSODが際立って多いためだといわれています。

コラーゲン関連酵素リジルオキシダーゼ

銅はたんぱく質と結合して、コラーゲンやエラスチンの生成に作用します。コラーゲン、エラスチンは骨や血管壁を形成する成分です。また神経伝達物質であるノルアドレナリンの生成にも作用します。この酵素は子供の成長や発育にも働きかけます。

メラニン合成酵素チロシナーゼ

銅はたんぱく質と結合してメラニン合成に係わるチロシナーゼという酵素を形成します。チロシナーゼが欠乏すると、髪や皮膚の色素が構成できないため白化してしまいます。

銅欠乏症

銅は自然界に普通に存在するミネラルで一般的な食生活をしていれば欠乏することはありません。しかし、遺伝性に吸収不全や難治性の下痢、長期的な人工栄養などの場合にはまれに銅欠乏症に陥ります。銅が欠乏すると貧血、成長障害、皮膚、毛髪の異常、精神障害などの症状があります。

遺伝性の疾患としてメンケス症候群があります。メンケス症候群はX連鎖遺伝子を受け継いだ男児に現れる症状で、先天的に腸の銅吸収力が弱いために銅欠乏症の症状がでます。毛髪の縮れや骨格の異常、精神障害などの症状が現れます。

また、サプリメントなどで亜鉛や鉄の過剰摂取で銅吸収不良に陥ることがあります。

銅過剰症

一般的な食事では銅の過剰摂取はおこりません。まれに、銅製の食器や鍋などで酸性食品を継続して食べた場合には過剰摂取が起きることがあります。サプリメントの誤摂取でも過剰摂取が起きることがあります。

このほかにも先天性の銅代謝障害ウイルソン病で銅過剰症が起きます。ウイルソン病は生まれつき肝臓で銅を蓄積してしまう病気です。重篤な肝障害と精神障害がおき放置すると命にかかわりますが、早期発見で治療治癒が可能です。

銅を多く含む食品

広くさまざまな食品に含まれますが、牛肉豚肉レバー、ほたるいか、いかの塩辛、うなぎ/あんこうきも、ピュアココア、カシューナッツ、するめ、牡蠣、豆類などに多くふくまれています。

銅の吸収を阻害するもの

鉄や亜鉛、スズなどが過剰摂取されると銅の吸収を阻害します。

最後に

銅は一般的には欠乏も過剰もおこりにくいものです。ただ、サプリメントなどを容量を守らずに摂取するとさまざまな影響がでる可能性があります。

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