エキナセアは、自己免疫力を高めて、風邪を引きにくくします。
エキナセアが良く効くのは、風邪予防と症状緩和、インフルエンザの予防、扁桃がはれやすい、尿路感染症の予防、アレルギー症、ストレス緩和に有効とされています。
エキナセアの効能
エキナセアは、北米原産のキク科の植物です。花びらは紫色(濃いピンク色)で、中心部が丸く大きく盛り上がって花開いています。エキナセアは別名「メディカルハーブ」とも言われ、2000年以上の歴史があります。北米のネイティブ・インディアンにとってエキナセアはまさに「万能薬」として重宝され、古来から風邪の薬や、毒蛇に噛まれた時の対処に使われたと伝えられています。
現在でも、欧米の家庭の多くが風邪の治療用としてエキナセアを薬箱に常備しているというくらい、非常に人気の高いサプリメントです。
エキナセアの主な効能は、さまざまな微生物に対する免疫力を高める働きや、ウィルスなどの感染症予防、それに対する治癒効果が認められています。
T細胞はウィルス感染細胞を破壊してくれる頼もしい細胞ですが、ある研究では、エキナセアがT細胞を活性化させる力は、医療用の薬と比べて20〜30%も高かったという結果が出ています。
さらにエキナセアには、ウィルス感染を受けた時に体内で作られるタンパク質のインターフェロンの働きを助けたり、NK(ナチュラルキラー)細胞が、がん細胞を破壊するのを助ける効果もあると考えられています。
その他に、抗菌作用もあり、気管支炎や、花粉症、アトピーなどのアレルギーにも効果があるとされています。
米国だけでなく、ヨーロッパ各地でもエキナセアの効果は高く評価され、ドイツでは風邪の初期症状の改善や予防薬として一般に普及しているなど、国によってはエキナセアを医薬品として認定している国もあるようです。
但し、エキナセアは、過剰摂取すると下痢を起こしたりするので注意が必要です。また、肺結核や糖尿病にかかっている場合は、免疫不全を招く恐れがあるため使用を避けた方がよいでしょう。
また、キク科植物なので、キクアレルギーのある人も副作用を注意する必要があります。
エキナセアの成分と効果
エキナセアは、北アメリカが原産のキク科の多年草で、花が紫色であることから、パープルコーンフラワー、ムラサキバレンギク、プルプレアなどとも呼ばれています。
古来より、北アメリカの先住民族インディアンは、エキナセアをハーブとして風邪などの病気予防に利用していました。ハーブとしての名称は、パープルコーンフラワー、またはブラックサンプソンです。利用されるのは主に、エキナセアの根や根茎です。
主たる成分は、フムレン、カリオフィレン、ポリアセチレン、イソブチルアルクラミン、ベタイン、イヌリン、セスキテルペン、多糖類、カフェ酸誘導体、精油、フラボノイドなどで、これらの成分によって生じる主な効能は、多くのウイルスや細菌類からの感染を防ぐ免疫力のアップ効果があります。
抗生物質を利用すると、最初は効果があっても次第に効かなくなってきますが、免疫が高まって抗生物質が効かなくなった細菌に対しても、エキナセアで感染を防ぐことができます。
エキナセアにはさまざまな成分が含まれているので、どの成分がどのような作用を発揮するのか、それら複数の成分がどのように関わっているのか、まだまだ分かっていない点も多いのですが、エキナセアから得られた多糖類は、免疫細胞であるマクロファージを活性化することが知られています。エキナセアには多くの種類があります。もっとも効果の高いとされているのは、エキナセア・パーピュリア(またはパープレア)という名前のエキナセアです。
サプリメントやハーブとして利用するときは、含まれるエキナセアエキスの量と、原材料がエキナセア・パーピュリア(パープレア)であるかどうかを念のため確認すると良いでしょう。
エキナセアの効果の強さは、医薬品が免疫細胞の一つであるT細胞を活性化させるよりも2割から3割も強いことや、エキナセアを利用すると風邪をひく率が3分の1ほど減少することが確認されています。
感染症に対する予防効果の他には、アレルギー、ストレスの予防・軽減効果もあります。
エキナセアの注意点
エキナセアの注意事項として、過剰摂取で発熱・吐き気・下痢を起こす場合があります。また、キク科の植物にアレルギーがある人や妊娠中は利用しないようにする必要があります。
その他、結核、白血病、膠原病、HIVなどの持病がある場合は医師と相談して利用するか摂取は控えましょう。
エキナセアの活用法
現代人は無数のストレスにさらされています。ストレスは知らない間に自己免疫力を低下させます。風邪やインフルエンザにかかりやすい人が増えているのはそのためです。それだけではありません。深刻な慢性疾患を引きおこす原因にもなります。その免疫力の強化に効果があるメディカル・ハーブとして、アメリカやヨーロッパで高い人気を誇っているのがエキナセアです。
草原に住むインディアンは昔からエキナセアを病気の予防や治療などに活用してきました。日本ではまだ一般的ではありませんが、ドイツではエキナセアが医薬品として認められ、風邪や扁桃炎、多発性関節炎、アレルギー、泌尿生殖器や産婦人科系の感染症治療などに使われています。エキナセアの軟膏や液体エキスもあり、治りにくい傷やヤケド、ウイルス性の潰瘍の治療や、抗生物質を使った長期の治療にも補助的に使われています。
1994年にミュンヘン大学が行った調査研究によると、エキナセアの免疫機能強化作用は骨髄とリンパ組織の幹細胞を刺激し、感染と戦う強力な白血球を多くつくり出すことによると推論され、その有効性を科学的に評価しています。他の研究でも、エキナセアには、インターフェロンの産生、NK細胞の活性化、ウイルスのDNAを破壊する酵素の放出などが報告されています。
エキナセアには胃炎や下痢など軽い副作用があります。また花のデージー系にアレルギーをもつ人や、自己免疫疾患、肺結核、HIV感染、妊娠・授乳中の人は服用を避けたほうがよいとされています。
エキナセアの種類と飲み方
エキナセアは、サプリメントでは根から花まで原料となります。エキナセアの抽出物には液体と粉末があり、塗布薬、錠剤、カプセルなどが製品化されています。
また、エキナセアのハーブティー、のど飴、チンキ剤(ドリンクに入れて薄めて飲む)などがあります。
エキナセアの飲み方として、風邪やインフルエンザなどの予防および症状の改善には、粉末で一日900mgを3回に分け、10〜14日間継続して摂るのが望ましいとされています。6歳以下の子どもは、大人の半量にしましょう。
大塚製薬 ネイチャーズリソース エキナセア 90粒
AmazonでエキナセアサプリメントのベストセラーNo.1は、大塚製薬・ネイチャーズリソースのエキナセアです。タブレットタイプで飲みやすく、1粒にエキナセアエキスが90mg配合されています。季節の変わり目に用意しておくと良いでしょう。
生活の木 有機ハーブ エキナセア 100g
有機栽培のエキナセアを、ハーブティーとして楽しむのもお勧めです。カモミールなど他のハーブとブレンドしても良いと思います。風邪の季節を美味しいハーブティーで乗り切りましょう。
エキナケア のど飴 15粒
手軽に摂取できるのは、エキナセアののど飴です。この商品には、バンランコンやリュウガンニクといった東洋ハーブも含まれています。旅行先や外出先でもすぐに舐めることができるので、リフレッシュしたい時や旅行・ドライブのお供にぴったりです。315円というお値段も嬉しいですね。
エキナセアクリーム 75mL
エキナセアの成分を活用した商品として、肌に塗る保湿クリームもあります。エキナセアエキスで保湿とうるおいを与えます。エキナセアエキス以外にも、海泥(グリーンクレイ)やレモン、ユーカリ、ペパーミントの精油など、数多くの成分が配合されている、トラブル肌のためのフェイス&ボディ用クリームです。
ハーブチンキ エキナセア<約30mL>
清涼飲料水などのドリンクに15滴(スポイト半分)くらいを垂らして飲むエキナセアです。喉に不調を感じたり、ちょっと喉が痛いと思ったときに使うと効果的です。家に常備しておくと心強い液体エキナセア(ハーブチンキ)です。
エキナセアを飲むタイミングは、風邪のひき始め
エキナセアは、一年中ずっと飲み続けるものではありません。肝臓に対する毒性もあることから、予防のためにと毎日摂り続けることはおすすめできません。
体の不調を感じたり、インフルエンザ警報が発令されたり、季節の変わり目や風邪のひき始めに摂取するようにしましょう。風邪の症状が出てすぐに、数日間〜2週間くらい摂取すると、症状がひどくなったり長引いたりしないといわれています。
ただし、免疫機能に影響を及ぼす可能性もあるため、免疫系疾患(白血病、結核、膠原病など)がある人はエキナセアの摂取を控えましょう。また、肝機能に影響を与える薬(メトトレキサート、ケトコナゾールなど)との併用も、肝機能を悪化させる危険性があります。服用中の薬がある場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。