栄養BOX

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アロエの効能 効果と注意点

飲んでも効き、塗っても効くアロエ。「医者いらず」と言われる万能植物です。

含まれる栄養成分は100種類以上。肌への効果ではクレオパトラが化粧水として使い、食用としてアロエを食べると便秘によいとされています。

アロエの種類と薬効

アロエは、アフリカ南部に多く分布している多肉植物です。現在までに500種以上が知られています。
日本では、キダチアロエとアロエベラが一般的。医薬品にはケープアロエも使われます。

主に食用のアロエベラ

ヨーグルトなどに入っている肉厚のアロエが、アロエベラです。日本では刺身としても食されます。
アロエベラのゼリー質および粘液には、ヤケドや傷に有効なアロエチン、抗潰瘍作用があって炎症を鎮めるアロエウルシン、免疫力を高めるアロミチン、血糖値を下げるといわれるアロエボランなど、多種の有効成分が含まれています。

薬効が高いキダチアロエ

日本では昔から「医者いらず」といわれてきたアロエです。
生のアロエは苦味がありますが、この苦味はアロイン(バルバロイン)という健胃、緩下、瀉下作用をもたらす成分によるものです。キダチアロエのほうがこのアロインを多く含んでいるため、下剤として便秘への効果が期待できます。

医薬品にはケープアロエ(アロエ・フェロックス)

日本薬局方に基原植物として収載されているアロエが、ケープアロエです。
第3類医薬品の「間宮アロエ軟膏(アロエ製薬)」、「アロエ錠(皇漢堂製薬)」、「アロエ便秘薬(ヤクルト)」などに使われています。

アロエの栄養成分と効果 効能

アロエに含まれている成分は100種類以上もあり、その効能は全て解明されていないほどです。
主な有効成分を列挙します。

  • アロイン(胃・腸の活動活発作用)
  • アロエウルシン(抗潰瘍作用)
  • アロエエモジン(胃・腸の活動活発作用、解毒作用)
  • アロエシン(殺菌・抗菌作用、美白効果)
  • アロエチン(殺菌・解毒作用)
  • アロエニン(胃酸過多抑制)
  • ホモナタロイン(メラニン生成抑制・美白)
  • アロミチン(抗潰瘍・抗ウイルス作用)
  • アルボランA・B(血糖値低下作用)
  • アロエマンナン(老化防止・抗炎症作用)
  • サポニン(コレステロール・中性脂肪低下作用)

他にも、アミノ酸、ミネラルなどが含まれています。
アロエの成分表は、アロエの特徴とおすすめレシピ、食品成分表の記事で紹介しています。

アロエの使い方(外用と内服)

アロエは外用にも内服にも使うことができる上、吸収・効果が早いという特徴があります。

【外用】アロエを肌に塗る・貼る

軽いやけどをしたときに、おばあちゃんにアロエを湿布してもらった経験がある人もいるかもしれません。
実際には、アロエ外部に付着している雑菌消毒や表皮除去の問題があるので、あまりおすすめできるものではないのですが、日本でも民間療法としてアロエが利用されてきました。

アロエを外用として皮膚に使用した際の大きな特徴は、わずか数分で血管まで到達し、その効果を発揮することです。

火傷や傷の治癒

アロエベラの果肉には、ネバネバとしたゼリー状の肉厚部分あります。粘液質の主成分はアロエマンナン(多糖体)ですが、この粘液質の層には、傷や炎症を治す作用があります。

アロエの葉を切ってもアロエは死にません。アロエ自身が傷口を修復する機能を持っているからです。その秘密が、粘液質です。素早く傷口を包み込み、傷口を覆って固形化するために傷口は保護され、細菌などの侵入を防いでくれます。

さらにアロエマンナンは、傷口の繊維芽細胞を刺激し、コラーゲンなどの産生を増大させ、早く傷が治るようにしてくれるのです。

キダチアロエに含まれるアロエウルシンにも、組織や細胞の再形成を促進し、火傷や傷口の治療作用もあるとされています。
(アロエベラにはアロエウルシンが含まれていません。)

また、次で説明するアロエの保湿作用も、火傷を早く治す作用に一役かっています。患部の乾燥を防ぎ、アロエの皮膚修復能力と水分補給能力の相乗効果が発揮されるからです。

保湿と美肌効果

アロエの果肉が水分を豊富に含んでいることから分かるように、アロエマンナン(多糖体)は、非常に水分を含みやすい性質を持っています。

このため、アロエを皮膚に塗ると、水分を多く含む膜を作ることになります。そこから水分が浸透していき、皮膚の水分含量が上がって、みずみずしい皮膚になります。

つまり、アロエの保湿効果は、皮膚の水分を保つだけでなく、水分を補給する性質ももっているわけです。
化粧品や美容液に「天然の保湿成分アロエ」が配合されるのも納得ですね。

肌の保湿は、シミソバカス・美白・ニキビ・アトピー・乾燥肌などにも良い影響を与えます。

また、アロエシンの殺菌・抗菌作用は、シミやそばかすの原因となるチロナーゼ酵素を阻害する効果があるとされています。

日焼けのケア・紫外線対策

アロエの抗炎症作用や保湿効果は、日焼け跡のケアや紫外線防御の役目を果たしてくれます。

日焼け用ジェルにアロエ成分がよく配合されているのは、このためです。

【内服】アロエを食べる・飲む

アロエにはさまざまな作用があるといわれますが、最もよく知られているのが、便秘の改善。これは、葉の緑色の部分に含まれるアロイン、アロエエモジンなどの作用によるもので、一般に販売されている便秘薬の中にも、アロエの成分を配合した商品があります。

アロエを内服する場合でも、他の食べ物よりも比較的早く胃の粘膜から吸収される特徴があります。なお、満腹の時よりも空腹の時の方が吸収がよく、薬効が高いと言われています。

便秘改善・整腸作用

アロエの下剤効果は古くから研究され、その有用性が認められています。ドイツコミッションE(ドイツ薬用植物の評価委員会)でも、便秘に対するハーブとしてアロエが承認されています。

主な有効成分は、下記です。

  • アロイン(胃・腸の活動活発作用)
  • アロエウルシン(抗潰瘍作用)
  • アロエエモジン(胃・腸の活動活発作用、解毒作用)
  • アロエニン(胃酸過多抑制)

日本薬局方においても、アロエベラとケープアロエの「葉の皮」に含まれるアロインとアロエエモジンは、医薬品とされています。(このため、食品として販売されているアロエベラは葉の皮部分が取り除かれています。)

また、火傷や傷の治癒に効果があるアロエマンナンは、体内においても同じ作用をします。つまり、アロエマンナンの水分調節能力は、下痢の時は余分な水分を吸収し、便秘の時は水分を供給して、整腸作用をするのです。

美肌効果

アロエの外用において保湿と美肌効果の説明をしましたが、内服でも美肌効果があります。

NHKのあさイチで昔紹介されて話題になったアロエステロールは、アロエベラの葉肉部位(ゲル)に含まれる5つの植物ステロールの総称です。

  1. 保湿、シワ改善効果
  2. かさつき予防効果
  3. シワ予防効果
  4. ごわつき・くすみの抑制効果
  5. たるみ改善効果

以上のような美容効果があるとされています。
詳細は、森永乳業のアロエステロール研究所のページをご覧ください。

ダイエット効果

アロエベラにはサポインが含まれています。サポニンは血中のコレステロールや中性脂肪(脂質合成や吸収)を阻害する作用があり、肥満体質の改善につながります。

とはいえ、アロエにダイエット成分が多く含まれているわけではありません。

アロエの便秘解消効果が、ダイエットの大敵である便秘を改善することで副次的に得られる効果と考えたほうが良さそうです。

アロエの副作用と安全性

アロエを過剰に摂取すると腹痛や下痢、ときに骨盤内臓器の充血をおこすので、妊婦や授乳中、月経中の女性、腎炎や腸に疾病がある人は注意してください。

便秘薬と一緒にアロエを摂取すると相乗効果があるのではないかと思われがちですが、下剤としての作用が強まり、強い腹痛やひどい下痢を起こすおそれがあります。

また、キダチアロエに含まれるアルボランAとアルボランBという多糖類は、インスリンの分泌を促して血糖値を下げるといわれています。インスリン製剤や血糖降下薬との併用は、その作用が強められて低血糖を起こす危険があるので、該当する方は自己判断でのアロエ摂取は避けましょう。

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