フコイダンは、モズク等の「ぬめり」が抗がんや抗ピロリ菌への効果を発揮します。
フコイダンが良く効くのは、がんの予防、血栓症の予防、胃潰瘍、コレステロール値が高い、アレルギー症などに効き目があるとされています。
フコイダンの効能
フコイダンとは、モズク・コンブなどの海藻独特のヌルヌルとした成分の中にある多糖類のことを指します。2000年以上前、秦の始皇帝が「不老長寿の薬」と呼び、フコイダンを含んだコンブを追い求めて使者を遣わせたとも伝えられています。
100年近く前に発見されていたものの、あまり知られておらず、近年になってマスコミで話題となり注目されました。
ヌルヌルとした成分にはアルギン酸やラミニンなどが含まれており、これらにはコレステロール吸収の抑制、血圧降下作用などもあることが判っています。
フコイダンが一番注目されているのは、アポトーシスという作用です。がんやウイルス感染、アレルギー症状の緩和、エイズや神経変性疾患が起こる原因は、アポトーシスの増減など、アポトーシス機能のバランスが崩れていることを意味します。
また、アポトーシスは、ガン細胞を自滅させるという作用もあるなど、一つの経路がだめならもう一つの経路というように、確実にがん細胞を自滅させるメカニズムになっています。また、このアポトーシスは、正常な細胞には影響を与えず、がん細胞にだけ作用するという優れた効果があります。
フコイダンには宿便を排除するなど、整腸効果を持っており、また、フコイダンの免疫力が胃の粘膜に浸潤して患部を修復し、炎症を回復させてくれるなど、胃の不調を感じている人にも、胃の負担を軽減します。
更に、胃腸障害の原因であるピロリ菌を排除する効果も持っています。
ピロリ菌は、胃粘膜に住みつく菌で、10代では20%、40代では80%もの人が保有しているといわれています。
近年の研究でも胃潰瘍や十二指腸潰瘍だけでなく、胃がんの原因であると解明されている菌です。ところがフコイダンを摂取すると、胃の中でフコイダンがピロリ菌を吸い付け、ピロリ菌を腸へと押し流す効果があることが分かりました。フコイダンはピロリ菌退治の効果が期待される成分なのです。
フコイダンの効能は日本癌学会で報告済み
フコイダンは、海藻の中の褐藻類であるコンブやワカメ、モズクなどの粘質物に多く含まれている食物繊維です。
フコイダンのがん予防効能は、1996年に開催された第55回日本癌学会で「フコイダンの抗がん作用の研究報告」の中で、がん細胞だけを自滅させる「アトポーシス誘導作用」があると発表されて大きな注目を集めました。
その後も、2006年の第65回、2008年の第67回日本癌学会でフコイダンの効能に関する報告が行われています。
このフコイダンは、がん細胞に直接働きかけることで、がん細胞にアポトーシス(がん細胞の自滅)を促す作用があると考えられています。また、抗がん剤と併用することでその効果をアップし、抗がん剤の耐性を防ぐ働きも注目されています。がんの代替療法としても期待が高まっていますが、『フコイダンは医薬品ではない』ということは心に留めておくべきでしょう。
フコイダンの栄養効果
フコイダンには、がん予防以外にも、炎症反応、免疫反応、脂質代謝、血管新生、抗酸化など多くの効果があります。
そのため、「肝機能を改善」「高血圧改善」「抗菌」「アレルギーを抑制」「コレステロール低下」など優れた作用が期待できます。
フコイダン購入の注意点
がん予防効果ありということで大きな注目を浴びた結果、昆布やモズクなどから作られた健康食品が多数販売されています。これらは、健康食品であって医薬品でないので、効能を謳っていても十分な注意が必要です。一部には、効能を表示しての誇大広告、高額の商品の販売を行う業者がいますので、十分に気をつけましょう。
基礎研究レベルでは間違いなく、抗がん作用、抗菌作用、抗酸化作用、胃粘膜保護・胃潰瘍改善作用、血中コレステロール低下作用などは報告されていますが、まだ直ちに人間に効果が大きく現れるとは科学的に立証されていません。
従って、特に高価な製品を売りつける悪徳商法も見受けられるので、購入する際は十分な注意が必要です。
フコイダンサプリメントの種類と飲み方
フコイダンのサプリメントには、粒、錠剤、液状(レトルトタイプ)、カプセルなどがあります。フコイダンの飲み方として、一日3g以上を3回に分けて摂取します。
オリヒロ 海からの恵み フコイダン 90粒
ORIHIRO(オリヒロ)から発売されているフコイダンは、Amazonカスタマーレビューが最も多く、売れ筋のサプリメントです。メカブ由来のフコイダンということもあり、3千円台とお手頃価格です。
沖縄フコイダン(金秀バイオ株式会社)
金秀バイオの沖縄フコイダンは、沖縄産モズク抽出物100%使用のフコイダンサプリメントです。その分価格は高いですが、沖縄もずくのフコイダンを摂取したい方はこちらがおすすめです。2017年3月時点で5件のAmazonカスタマーレビューが寄せられていますが、その全てが星5つ★★★★★となっている、高評価のフコイダンです。
アポトーシスと沖縄もずく
がんの治療では近年、食べ物や自然界にある物質を利用して治療効果を高める補完療法が組み入れられています。知られているものとして、免疫力増強作用や新生血管抑制作用はありますが、新たにアポトーシスが加わり、注目を集めています。
アポトーシスとは自殺という意味で、ある成分が、がん細胞の細胞死誘発因子を作用させるシグナルの役割をし、これによってがん細胞の遺伝子が自身の分解酵素によって分断され、消滅するというものです。
このアポトーシスのシグナルの役割をする成分の1つが、フコイダンです。
フコイダンは沖縄もずく、カゴメコンブ、メカブなどの褐藻類に多く含まれています。沖縄発酵化学中央研究所によると、とくに沖縄もずくに合まれる多糖類の90%はフコイダンで、純度も極めて高く、その含有量はコンブの約5倍にものぼるといいます。また、沖縄もずく抽出のフコイダンによるアポトーシスは、正常細胞には障害を与えず、がん細胞だけに作用することがわかっています。
こうした沖縄もずくの成分が解明され、養殖されるようになったことで、良質のフコイダンが大量に抽出できるようになり、広い利用が可能になりました。
沖縄もずくから抽出されるフコイダンの生理機能には、前述のがん細胞アポトーシスの他、抗腫瘍、抗コレステロール、血液凝固阻止、胃潰瘍治療促進、抗HIV、抗アレルギー、血圧上昇抑制、血糖値上昇抑制、抗菌などのいくつもの作用が認められています。
もずく(太もずく)沖縄産【塩抜き不要】3kg(500g×6)
Amazonで人気の沖縄もずくです。賞味期限は要冷蔵で10日ほどですが、冷凍保存も可能です。塩抜きが不要なので、サッと水洗いをして即食卓に出せます。
王道レシピは「もずく酢」。酢の健康効果と相まって、最強の組み合わせ食材レシピです。基本の三杯酢も良いし、美容効果の高い黒酢を使うのもお勧めです。
もずくがあまり得意でない人にもおすすめなのが「もずくの天ぷら」。沖縄ではポピュラーな食べ方で、太い沖縄もずくは天ぷらに向いています。
食わず嫌いも多いというもずくですが、沖縄産の太もずくは試してみる価値があると思います。