メグスリノキは、眼と肝機能に役立つクスリになる木です。
メグスリノキが良く効くのは、眼精疲労、かすみ目、結膜炎、白内障、緑内障の眼圧低下、肝機能の強化などに効き目があるとされています。
メグスリノキの効能
メグスリノキ(目薬の木)は、日本にだけ自生する珍しい植物です。江戸時代から点眼薬や洗眼薬など、樹皮を煎じて利用されてきました。
メグスリノキの樹皮や幹、葉などには、抗菌作用や利尿作用を促進する成分(タンニン、カテキン、ロドデンドロンなど)が含まれていることが確認されており、これらの効果から、結膜炎をはじめ、かすみ目や老眼、近視など、目の健康に役立つとされてきました。
また、メグスリノキに含まれる有機物質のトリテルペンやフラボノイドに利尿効果があることや、葉に含まれる配糖体の働きにより血管壁が硬くなるのを防ぎ、成人病の引き金となる動脈硬化の予防、腎臓機能・肝機能の向上にも効果があると言われています。
最近の研究では、このメグスリノキとビタミンCを併用することで、ガン細胞の増殖抑制効果があるという研究報告もあり、ビタミンCと併用することも勧められています。
メグスリノキは、それぞれの部位で薬効が違うとされており、目の健康維持には小枝や葉を乾燥させたもの、肝臓には樹皮を使ったもの、動脈硬化には葉を煮出したものを飲むと良いとされています。
メグスリノキの種類と飲み方
メグスリノキは液状、乾燥品、お茶などがあります。メグスリノキの葉や小枝を乾燥させた漢方処方のものは薬局で入手でき、メグスリノキのティーバッグも市販されています。
メグスリノキの飲み方は、目の機能には乾燥させた小枝や葉を刻んだものを煎じて服用するとよいでしょう。肝炎や内臓機能には樹皮を煎じ、血管の強化などには、メグスリノキの葉を煮出して飲むとよいといわれています。
メグスリノキの選び方
メグスリノキは日本にしか無いので、その商品も国産ばかりです。
メグスリノキ茶
江戸時代の昔から、メグスリノキを茶として飲むのは日本人ならではです。たくさんのメーカーから販売されています。
メグスリノキ茶100%(オリヒロ)
国産の手作り めぐすりの木茶
おらが村の健康茶 目薬の木茶
メグスリノキ茶は、ディーバックになって煎れやすくなっているものが多くなっています。
刻んだメグスリノキ
メグスリノキを刻んだり粉末にしたものは、インターネットでも買うことができますが、漢方薬局で生薬の商品として販売されていたりもします。
メグスリノキ(刻)
煎じてお茶のようにして飲むことには変わりありませんが、昔ながらの飲み方でワイルドな感じですが、くせのない飲み心地です。
粉末として市販されているメグスリノキは、粉末をそのまま服用したり、ペットボトルの飲料に混ぜたり、青汁に入れたり、少量のお湯とハチミツを加えて練りものとすることもできます。その他、お菓子の材料に入れたり、自家製麺に混ぜ込んだりと、アイデアレシピとして使うこともできるでしょう。
サプリメント
メグスリノキのサプリメントは、ルテインやブルーベリーの成分と合わせて、商品化されているものが多いです。スマートフォンやタブレット・PCなど、プライベートでも仕事でも目を酷使することが多い現代の生活で、眼精疲労に悩まされているひともたくさんいます。仕事中にもさっと飲みやすいサプリメントは重宝するでしょう。
ブルーベリールテイン メグスリノ木(小林製薬)
小林製薬の「ブルーベリールテイン メグスリノ木」は、30日分(60粒)が1,400円くらいですので、コストパフォーマンスも高く、目をケアする3つの成分を手軽に摂取できることから、Amazonのルテインサプリメント部門でベストセラー1位となっています。
徳川将軍も愛したメグスリノキ
日本にしか自生していないカエデ科に属する落葉樹のメグスリノキは、東北南部から四国、九州まで広く群生しています。名前のとおり目の病気によく効く民間葉として知られ、江戸時代にこの樹皮を煎じて点眼薬や洗眼薬として用いていたことから、メグスリノキという名称で呼ばれるようになったそうです。メグスリノキは徳川将軍家の植物園にも植えられていました。
江戸時代より前の戦国時代にも、軍師・黒田官兵衛の父は目薬の木で家伝薬を作り、黒田家を盛り立てたとされています。
メグスリノキは地方によってはチョウジャノキ(長者の水)、ハナカエデ(花楓)、ミツバナ、ミツバハナなどとも呼ばれますが、この煎液を飲むと、かすんでいた目がよく見えるようになったことから、「千里眼の木」という別名が生まれたとも伝えられています。
メグスリノキは目の疲れ、かすみ目、結膜炎、白内障などさまざまな目の機能の改善に効果があるといわれてきました。
メグスリノキの成分はトリテルペンとロドデン・ドロールで、主に樹皮、小枝、茎、葉などに含まれていますが、まだ十分に解明されていません。
中国の古典に「肝気は目に通じ、肝和すれば、目よく五色を弁ず」とある様に、東洋医学では目と肝臓は密接な関係があるといわれており、メグスリノキも目のほかに肝臓にも効果をもたらすことが注目されています。
眼圧の高くなることや糖尿病、脳梗塞などの背景には、動脈硬化や高脂血症の症状を心配する必要がありますが、メグスリノキは、ロドデン・ドロールが肝臓などに働きかけ、機能改善の効用をもたらすと考えられます。
メグスリノキ まとめ
メグスリノキが目に良いことは古くから知られており、樹皮を煎じて目薬として利用されてきています。
樹皮には、フラボノイドのロドデンドロール、フェノール配糖体のエピ・ロードデンドリン、トリテルペン、タンニン、ケルセチン、カテキンなど目以外にも身体に良い効能のある成分が多数含まれています。結膜炎、白内障などをはじめとする眼病を予防、または発症を遅らせるほか、目のかすみ、老眼など視神経を活性化して改善する効果が確認されています。
葉には配糖体のクエルチトリンやフラボノールのクエルセチン、ロドデンドロール、トリペノイドのベータ・アミリンなどが含まれています。様々な成分をもつ日本の民間薬といえるでしょう。
目だけでなく肝臓、腎臓の機能の改善、動脈硬化の予防などの働きがあることも実証されています。近年には、このメグスリノキの樹皮の成分は、ビタミンCと併用することでがん細胞の増殖が抑制できることが報告されています。
また、一部の成分は温度が低いと吸収が悪いので、暖かくして飲むこと、及びビタミンCと一緒に飲むことで効果をより高めることができます。