ナトリウムの効能 効果と注意点

ナトリウムは、食塩などの摂取から吸収されるミネラルです。

ナトリウムが良く効くのは、細胞内外の物質交換水分調整筋肉や心筋の弛緩消化促進などに効き目があるとされています。

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ナトリウムの効能

ナトリウムは、ミネラルの一種で、食塩・重炭酸塩・リン酸塩として体液中に含まれており、カリウムと一緒に働いて血圧を調整したり、カルシウムなどのミネラルが血液中に溶けるのを促進させる働きもあるなど必要不可欠ですが、摂取量には特に注意が必要なミネラルです。

またナトリウムは、カリウムとともに細胞内外の物質交換、水分調整、筋肉や心筋の弛緩に作用し、神経の刺激伝達に働きかける役割があります。他にも、胃酸、腸の消化液の分泌を促し、消化を促進する働きもあります。

多くのミネラルは不足することが多いのですが、ナトリウムは過剰摂取のリスクが高く、高血圧、胃がん、動脈硬化などを招くことが懸念されています。
このため、普通の食事でも日頃から注意する必要があります。

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絶対必要だけど過剰摂取が怖いナトリウム

ナトリウムは生体にとって非常に重要な役割をするミネラルで、通常成人の体内には約100g程度存在します。

そのうちの大部分は細胞外液と骨に含まれます。細胞内液中にはカリウムとごく微量のナトリウムが含まれ、この微妙なバランスを維持することで細胞の正常な働きを維持しているのです。

ナトリウムは塩辛い味がするため調味料として欠かすことができないものです。
しかし近年は濃い味付けの食事が普及したために塩分の摂りすぎが大きな問題になっており、いかにナトリウムの摂取量を減らすかが現代人の食生活の大きなテーマにもなっています

ナトリウムの働き

ナトリウムは、主に食塩の形で摂取されます。食塩とは、ナトリウムイオンと塩素イオンが結合したものです。口から摂取された食塩は分解消化されナトリウムとして小腸で吸収され腎臓へ運ばれます。腎臓で大部分のナトリウムは尿として排出されますが一部は備蓄され必要に応じて体内に配られます。

体内ではナトリウムが細胞外液として、カリウムが細胞内液として、その適正な濃度を保つことによって細胞の機能を維持します。この濃度バランスを保つために細胞にはナトリウムとカリウムを細胞の内外へやりとりするポンプの役目をはたす機能があります。これをイオンポンプといいます。

筋肉を収縮させたいときには、細胞外のナトリウムを細胞内に取り込み、弛緩させたい時には細胞内のナトリウムを細胞外に放出します。
神経の伝達は電気信号によって行われますが、この電気信号はナトリウムイオンが神経細胞の内から外へ、外から内へ移動することによって発生します。この時にもイオンポンプが使用されます。

心筋の細胞のナトリウムイオンの動きが正常に保たれなくなると心筋の働きに異常が起き不整脈や疲労感、脱力感などが起きるようになります。
すべての細胞のそれぞれの機能を果たすためにナトリウムイオンが細胞の内外を移動しなければなりません。そのため、ナトリウムやカリウムの過剰摂取や欠乏などがおきると体のさまざまな部分に変調がおきるのです。

ナトリウム欠乏症

一般的な食生活をしていれば、ナトリウムの欠乏は起こりません。
しかし、高温の中での作業やスポーツなどで大量に発汗した時、ひどい下痢をした時、腎機能に異常がある時などにナトリウムが欠乏することがあります。

ナトリウムが欠乏するとさまざまな細胞機能に異常が起き、消化が減速して食欲不振や嘔吐感が起きたりします。

心筋の活動が鈍り不整脈、倦怠感、疲労感の原因になることもあります。血液の循環が悪くなるために、頭痛、めまい、低血圧、眠気などがおきます。筋力の収縮や弛緩がうまくいかず筋力低下し、軽い動作でも筋肉痛がおきます。

ナトリウム欠乏状態を低ナトリウム血症といいますが、重篤な状態になると錯乱、けいれん、こん睡などがおきます。早急に医師の診断を受け治療をしなければなりません。

スポーツや作業、暑い日の外出などにはスポーツドリンクなどで水分とナトリウムの補給をしましょう。

ナトリウム過剰症

日本では塩辛い副食で大量のご飯をたべたり、酒の肴に塩辛いものを食べる習慣があります。また、甘辛い味付けでは砂糖や醤油を大量に使います。そのため、ナトリウムの過剰摂取が大きな問題になっています。

一時的なナトリウムの過剰摂取は腎臓から尿となって排出されてしまいます。しかし、慢性的にナトリウムを過剰摂取し続けると体内に蓄積され、血液や体液が慢性的にナトリウム過剰な状態になってしまいます。

体内がナトリウム過剰状態になると、体がそれを薄めようと水分を体内に溜め込みむくんだ状態になります。このむくみが血管を圧迫して血圧を高くしてしまいます。また、ナトリウムの血中濃度があがると、それを薄めるために血管内に水分を取り込んで血圧を高めます。ナトリウム過剰は血圧にとっては二重苦なのです。

年齢を重ねると味覚が鈍くなり濃い味付けを好むようになります。ナトリウム過剰症の初期症状は慢性的にのどが渇いていることです。のどが渇いた状態が続くときには適度に水分補給するとともに、食事の味付けを見直しましょう。

ナトリウムを多く含む食品

ナトリウムは食品中では食塩という形で存在します。
食塩は塩化ナトリウムという物質で塩素とナトリウムの結合体です。体内に入ってさまざまな働きをするのはナトリウムですから、どの程度の食塩を摂取するとナトリウムをどれだけ摂取することになるのか知っておかなければなりません。

食塩を何グラム食べるととナトリウムを何グラム摂取することになるのかを計算することができます。

  • 食塩相当量(g)=ナトリウム量(g)×2.54
  • 食塩相当量/2.54=ナトリウム量

すなわち食塩1gにナトリウムは約0.4g0含まれているということです。

醤油、味噌、塩、などの調味料、ハム、ソーセージ、かまぼこ、魚肉天ぷらなど、また、バターやマーガリン、チーズなど、漬物、汁物にも食塩が多く含まれています。私たちが一般的に味のないものととらえがちな、食パン、うどん、そうめんなどにも食塩が使用されています。

特に気をつけたいのが甘いものです。
クッキーやケーキなど甘いお菓子にも食塩は含まれています。また、甘辛い味付けのものは一般的に調味料の量が多いので知らず知らずにナトリウムを摂取しています。

ナトリウムの排出をうながすもの

ナトリウムを摂りすぎたと思ったときには、水分を多めにとって尿として排出するのが手っ取り早いのですが、この排出を促すのがカリウムです。カリウムはナトリウムと水分を結びつける働きがあります。

カリウムを多く含む食品として挙げられるのが果物です。
多くの果物がカリウムを含んでいるのですが、果物を多くとると糖分の摂りすぎにつながります。グレープフルーツやキウィなど糖分の少ない果物を食べましょう。野菜ではグリーンアスパラ、トマト、オクラなどがカリウムを多く含みます。

ナトリウムの注意点

ナトリウムは、生体にとって欠くことのできない栄養素です。それだけに、肉、魚、野菜などすべての食材に多かれ少なかれ含まれているものです。また、市場で販売されている食品は生鮮食品以外のすべての食品に原材料が表示されています。食品を買うときには、原材料や栄養成分表示を見る習慣をつけましょう。

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ナトリウム まとめ

ナトリウムは、身体にとって重要な栄養素として健康維持に必須なミネラルの仲間の一つで、微量ミネラルになります。

ナトリウムには細胞外の液体の中に存在し、細胞内の液体と細胞外の液体との浸透圧を一定に保つ働きがあります。一方、ミネラルのカリウムは細胞内に存在しナトリウムと同様に浸透圧の調整を行う働きがあります。
また、体液をアルカリ性に保ち、筋肉の収縮・弛緩や刺激の伝達を神経細胞を通して行う機能を維持する働きがあります。

ナトリウムは多くの食材にほぼ必ずといって良いほど含まれており、不足する可能性は少ないミネラルです。むしろ、過剰摂取の弊害が叫ばれています。過剰に摂取すると、高血圧、動脈硬化、脳卒中、腎臓病など生活習慣病の原因となります。

食塩などから摂取・吸収されるナトリウムは、唾液や胃液、腸液などの消化液の分泌を促進したり、ブドウ糖やアミノ酸の吸収にも関与しています。

またナトリウムは、カリウムとバランスをとって体液の浸透圧を調整しています。カリウムとのバランスがくずれると、細胞の正常な働きが損なわれ、生命活動に支障をきたすことにもなります。
現在の食生活ではナトリウムの摂りすぎに注意する必要があります。

食塩の摂取は一日10g以下を目標にし、薄味を心がけましょう。
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